ニューサイクリング 1972年8月号(No.93)
本日の1冊
今回は「ニューサイクリング 1972年8月号」を取り上げます。
ニューサイクリングの1972年8月号は、通巻93号です。
この号のグラビアは「北山カメラスケッチ」「PARTS COLECTION 2.」「日・西独交歓サイクルサッカー大会」です。
通巻93号の目次をページ順に追うと、
特集・夏を楽しむ"峠"コレクション 2
12 京都・北山方面
20 大阪・北摂方面
30 峠越えの楽しみ二つ
34 憧れの道志と厳道峠を走る
47 サイクリング歳時記3 風祭
48 須賀尾峠を越える
54 超軽量車の試作BSトラックレーサー
58 日独サイクルサッカー戦から
62 路傍の文化財8回 庚申塔
65 柳沢峠でお世話になった
66 いつか来た道
68 製品メモ マファック入荷品
となっています。
主な記事の内容を以下にご紹介します。
※各ページの題名が目次と異なる場合は、本文の題名を表記しています。
「夏を楽しむ"峠"コレクション 2〈関西編〉」
以下の2本の記事は、夏が来ると多くのサイクリストが各地の峠を求めてツーリングに旅立つということで企画された今月号の特集です。今回は前月号の関東編に続き関西編となっています。
「京都・北山方面」
この記事は今月号の特集で、国土地理院発行の地勢図の名称とそこに掲載されている峠について案内しています。ここでは「20万図 京都・大阪」から、「貞任峠」「持越峠」「縁坂峠」「茶呑峠」「祖父谷峠」「魚谷峠」「満樹峠」「栗尾峠」「笠峠」「御経坂峠」「杉峠」「芹生峠」「花背峠」「百井峠」「江文峠」「小野谷峠」「三谷峠」「花折峠」「井戸峠」「石仏峠」の特徴・標高・5万分の1地形図名称・難易度を紹介しています。
この記事は今月号の特集で、国土地理院発行の地勢図の名称とそこに掲載されている峠について案内しています。ここでは「20万図 京都・大阪」から、「明月峠」「野間峠」「堀越峠」「はらいがため峠」「古坂峠」「長坂峠」「榎峠」「十万辻」「鬼ヤ坂峠」「椿井峠」「大土峠」「猪ノ子峠」「坂井峠」「暮坂峠」「篠口峠」「仏坂峠」「浮峠」「大坂峠」「猪ノ倉峠」「西峠」の特徴・標高・5万分の1地形図名称・難易度を紹介しています。
「峠越えの楽しみ」
この文は、筆者が越えた二つの峠越えサイクリングを綴ったエッセイです。ひとつは輪行移動した上野原駅から生藤山を越えて氷川の駅までの行程。もうひとつは、入山峠と荷田子峠を越えた時の様子を綴っています。
「あこがれの道志谷と厳道峠を走る」
ここでは、この当時関東のサイクリストにとってメッカとなっていた道志渓谷と巌道峠へ、筆者がその魅力を確かめようと実際に走りに行った時の様子とその気持ちを綴っています。
「柳沢峠の下りで転倒-お世話になった2人のサイクリストに・・・」
筆者は夜行で訪れた塩山駅から、柳沢峠に向けて上っていきます。峠ではビールと食事をとり、十分休みをとったあと下りにかかります。しかし下りでは、本人がその原因として挙げたスピードの出し過ぎ、体がスピードに慣れていなかった、アルコールが入っていたために転倒し、裂傷を負ってしまいます。筆者は幸い、他のサイクリストの助けによって、病院で手当てを受けることができました。
※目次では掲載ページが65ページとなっていますが、実際の本文掲載ページは37ページとなっています。
「サイクリング歳時記3 風祭」
このコーナーは、自然と自転車、生活と自転車のかかわりについて歳時記的な角度から見てみようとの意図で綴られています。今回は「風祭」について、その由来と向かい風のサイクリングについて語っています。
「須賀尾峠を越える」
筆者は友人と5年ぶりとなるツーリングに出かけ、初日は中之条から走り始めて暮坂峠を越え、湯の平温泉に泊まりました。二日目は、須賀尾峠を越えて高崎まで走る予定で出発します。宿を出てから、対岸にある道までひと汗かいて運び上げます。まずは、前日上ってきた道を下り国道145号線に出ます。友人が峠への入り口を通り過ぎで追いかけるハプニングの後、須賀尾峠への道に入っていきます。五万図を持ってこなかったため、道に迷いながら進んでいきます。足が埋まるような落葉の道を進みながら、ようやく切り通しとなっている峠に達します。峠ではお茶を沸かす水も無かったので、すぐに下り始めます。そして途中にあった万屋ではお茶をごちそうになってから、高崎に向かいました。
「超軽量車の試作」
この記事では、完成車重量5,838gとなったブリヂストンが試作したトラックレーサーについて、その製作経緯と各部のスペック、軽量化加工部は写真を用いて紹介しています。
「サイクルサッカー」
この記事では、日本自転車競技連盟(FJC)の招待で来日した西ドイツの選手の合宿の様子をレポートしつつ、あわせてサイクルサッカーのゲーム法と使用される自転車のことについて解説しています。
「路傍の文化財」
この文は、筆者がサイクリングの際に見てきた路傍の文化財を紹介していく企画の連載です。連載第8回は「庚申塔」と題して、三猿搭とも呼ばれる石仏について庚申の信仰と庚申講のこと、庚申塔と猿について解説しています。
「いつか来た道」
この文は、いつの頃だかに筆者が夜行でサイクリングに訪れたとある場所での様子を綴ったエッセイです。
「製品メモ」
こちらは自転車部品や用品などを紹介するコーナーです。今回はマファックの各種ブレーキ部品で、カンティの「クリテリウム」「ドライバー」「タンデム」「ジャッキー」「キャシー」、センタープルの「レーサー」「コンペティション」「ライド」、レバーはフーテッドタイプ、フラット用、タンデム用等を取り上げています。
目次にはありませんが、72ページには「梶原製作所で試作室をサイクリストに開放して利用させる」という記事が掲載されています。
1972年8月号の裏表紙広告は、ブリヂストン自転車「BS-27」でした。
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