ニューサイクリング 1972年9月号(No.94)

本日の1冊

今回は「ニューサイクリング 1972年9月号」を取り上げます。

ニューサイクリングの1972年9月号は、通巻94号です。

この号のグラビアは「暮坂峠と須賀尾峠」「第14回全国サイクリング大会」「PARTS COLECTION 3.」です。

通巻94号の目次をページ順に追うと、

巻頭特集 サイクリング用車とはこんなもの JCA購入車に見るサイクリング用車の条件

26 クラシックサイクルコレクション

30 珍しいクラシックサイクル"イザベラ"

30 昭和初期の手作りサイドカー

38 サイクリングクラブ物語"わがクラブ"〔1〕港サイクリングクラブの巻

51 サイクリング歳時記4〈長谷〉

52 雄大で美しい展望のあるコース

56 信州峠とみづがき山

60 製品メモ

68 エッセイ 俺という男は

となっています。

主な記事の内容を以下にご紹介します。

※各ページの題名が目次と異なる場合は、本文の題名を表記しています。


「サイクリング用自転車のはなし」

この記事は今月号の特集で、「JCA購入車に見るサイクリング用車の条件」という副題をつけて財団法人日本サイクリング協会が普及用として購入しているサイクリング用車を取り上げています。前半では当時の車種の考え方と、JCA購入車の使用条件を解説しています。後半では、男子および女子用の完成車仕様とフレームの仕様11項目、また使用する部品についてもハンドルバー、ハンドルステム、ブレーキ、チェンホイール、ペダル、ディレイラー、マルティフリー、ハブ、スポーク、リム、タイヤ・チューブ、サドル、泥よけ、泥よけステイ、にぎり、スタンド、ベル、フロントキャリヤー、フロントバッグ、リヤリフレクターの詳細な仕様を紹介しています。最後には特記事項として、完成車の性能、その他の部品の機能、ブレーキレバー取付、フレームの主要寸法も掲載しています。


「クラシックサイクルコレクション」

ここでは、城東輪業社の当時の社長であった寺島常蔵氏がフランスから一括購入したクラシック自転車を写真で紹介しています。


「古い自転車の話題」

ここでは、古い自転車の話題を二つ紹介しています。ひとつは、岡村自転車の岡村孝一氏が子供のために昭和9年に手作りで製作したサイドカー付きの子供用自転車の話題。そしてもうひとつは、秋田県内で放置されていたものを慶応大学のサイクリング部員が持ち帰り、神金自転車に提供したワイヤー駆動自転車「イザベラ」の話題です。


「CYCLING CLUB STORY 港サイクリングクラブの巻」

ここでは、「わがクラブを語る」と称してサイクリングクラブの紹介記事を掲載しています。今回は「港サイクリングクラブ(MCC)」について、その生い立ちや構成メンバー、四季の行事等について植原郭氏が語っています。


目次にはありませんが、46ページからは「日本一周自転車旅行記録アルバムから」という題の記事が掲載されています。ここでは、1971年6月から1972年3月にかけて日本一周をした時に撮影した写真を紹介しています。


「サイクリング歳時記4 長谷(はつせ)」

このコーナーは、自然と自転車、生活と自転車のかかわりについて歳時記的な角度から見てみようとの意図で綴られています。今回は「長谷」について、その由来や風葬に関して語っています。


「雄大で美しい展望が得られるコース紹介」

この記事は、山と一対一で対話できるというサイクリングコースを紹介しているコースガイドです。ひとつ目は、乗鞍がよく見えるという白樺峠、二つ目は秩父、南アルプスが展望できる美しの森、三つ目は瑞牆山が最もよく見える金山平となっています。


「信州峠と瑞牆山」

筆者は小海線の一番列車に乗って信濃川上に降り立ち、信州峠を目指して走り始めます。峠への分岐に入ってからは砂利道を、勾配がきつくなってくると清水から流れた水が溝をつけた道を進んで峠に辿り着きます。見晴台の所で一服してから黒森までまっしぐらに下り、分岐で別れると直ぐ上りになります。瑞牆山を見ながら登って峠を越え、金山の山荘で道と時間を聞いてから増富へ下っていきました。


「製品メモ」

こちらは自転車部品や用品などを紹介するコーナーです。今回は栄輪業のチェンホイール「ロイヤル5」「カスタム5」「カスタム3」とハンドルバー「カスタムランドナー」「カスタムワールド」とステム「SR」「ロイヤル」とサドルピラー、清水釿治商店のサイクリング用ショーツ等を取り上げています。


目次にはありませんが、63ページには「コレクションメモ」というコーナーがあります。ここでは、マエダ工業、宮田工業、サイクルスポーツセンターのポスターと、城東輪業製の金属製の皿を紹介しています。


「俺という男は・・・」

この文はサイクリングに出た先々で経験した、ちょっとしたことで腹の立った出来事を色々と綴ったエッセイです。


1972年9月号の裏表紙広告は、ブリヂストン自転車「BS-27」でした。

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