ニューサイクリング 1973年1月号(No.98)

本日の1冊

今回は「ニューサイクリング 1973年1月号」を取り上げます。

ニューサイクリングの1973年1月号は、通巻98号です。

この号のグラビアは「蚤の市の掘出しもの」です。

通巻98号の目次をページ順に追うと、

12 ヨーロッパ=車界探訪 2 ルネルス・ジェミニアトリエ訪問

22 アワレコードについて

30 アフリカグランドツーリング 第一部トラブルについて

40 紀行-六つの峠

44 霧の中の峠越え

50 サイクリスト一年生頑張る

56 路傍の文化財10〈道祖神〉

60 自転車に乗らないサイクリスト

62 自転車資料館を見る

65 サイクリング歳時記〈門松〉

72 製品メモ グランコンペブレーキ、マップスケール、セーフティランプ、ウォーターボトル、作業用前掛 

73 コレクションメモ

となっています。

※1月号の目次には掲載ページの表示はありません。

主な記事の内容を以下にご紹介します。

※各ページの題名が目次と異なる場合は、本文の題名を表記しています。


「車界探訪」

この文は「ヨーロッパ各地気まま旅行記」と副題をつけた、当時の杉野鉄工社長の杉野安氏による見聞記です。今回は、「パリにて 2」と題し、パリの蚤の市を見て回った事や、ルネルスの工房を訪れてマイティツアーを見てもらい欲しいといわれたこと、ジェミニの工房ではフレームオーダーしたことについて綴っています。また、自転車以外の出来事として加藤画伯の手助けでスーツを新調したことなども報告しています。


「アワーレコードのこと」

この記事は、ピストで1時間にどれだけの距離を走れるかに挑戦するアワーレコードを取り上げています。記事ではアワーレコードに挑戦した選手、中でもジャック・アンクティル、フェルディナン・ブラック、エディ・メルクスについては使用した自転車の詳細仕様も含めて紹介しています。


「アフリカ自転車旅行レポート 1」

この文は、アフリカでサイクルツーリングをしている大学生から送られてきた旅のレポートを紹介しています。今回は「第一部 トラブルについて 上」と題し、始めに渡航前の準備から出発までの行動と注意点について述べています。次にアフリカを走り始めてからのトラブルや失敗談、そして事故でフォークや車輪も壊れた自転車を自力で修理したことについて綴っています。


「紀行 六つの峠」

この文は晩秋に4日間で6つの峠を越えたツーリングについてガイド風に綴った紀行文です。筆者は初日に松本を起点に奈川村に泊まり、二日目に野麦峠と長峰峠を越えて開田村泊。三日目は地蔵峠と旧鳥居峠を越えて奈良井に泊まり、四日目に権兵衛峠を越えて伊那市から帰京する行程をとっています。各峠についてはそこへ至るまでの道路状況と予定していた月夜沢峠は中止としたことを伝えています。また、行程途中の宿の状況や経由地の様子なども綴られています。


「霧の中の峠越え」

この文は、信州サイクリングで地蔵峠と車坂峠を越えた様子を綴ったサイクリング紀行です。筆者は11月にクラブメンバーとともに3人で大宮から夜行列車に乗って小諸駅まで輪行します。駅を出発した一行は国道18号を進んでから湯ノ丸高原入口の信号を曲がって登りにかかります。霧が深いなか道中の地蔵を写真に収め、やがて霧雨に変わった峠道を途中から歩いたり休憩したりしながら進み、最後はペダルを踏んで峠に辿り着きます。レストハウスで食事と休憩をとってから高峰温泉に向かい、この日はここの温泉宿に宿泊しました。翌日はバスで小諸まで行く予定でしたがトラブルなどがあってトラックに乗せてもらって車坂峠へ行くことになります。ここからバスで下りるつもりだった3人は小諸まで素晴らしいダウンヒルが続いているのを見て自転車で下ることにします。途中パンクなどはありましたが、無事小諸駅に着いて夕食を済ませてから帰りの急行に乗ることができました。


「サイクリスト一年生頑張る」

この文は、サイクリングクラブに入ってもっぱら山岳サイクリングのコースをやっている女性サイクリストの手記です。手記には、最初のサイクリングでクラブの先輩たちに和田峠へ「押し上げ訓練」に連れて行ってもらった事と、嶺越林道に挑んだ時のことが綴られています。


「路傍の文化財10」

この文は、筆者がサイクリングの際に見てきた路傍の文化財を紹介していく企画の連載です。連載第10回は「道祖神の巻 1」と題して、街道の三岐路等に祭られている神様の別名や守護の対象や姿型の多様性について解説しています。


「シリーズエッセイ 自転車に乗らないサイクリスト」

ここでは「サイクリングと言えるとか、言えない」は別として、筆者が自転車に乗らない楽しさのようなものを綴るエッセイです。今回は「自転車を眺める楽しさについて」と題し、自転車に乗らないで外から眺める楽しさや、カーサイクリングでルーフキャリアに載せた自転車と車のシルエットを見る楽しみについて語っています。また他にも、筆者の考える自転車を美しく写すポイントや、自転車をスマートに見せるポイントを紹介しています。


「自転車資料館」

これは、マエダ工業が同社の美原工場内に作った自転車資料館の取材記事です。記事では写真も掲載して、資料館の外観や展示物の内容などを紹介しています。


「サイクリング歳時記 門松〈かどまつ〉」

このコーナーは、自然と自転車、生活と自転車のかかわりについて歳時記的な角度から見てみようとの意図で綴られています。今回は「門松」と題して、地方毎に異なる門松の種類とその習俗について語っています。


目次にはありませんが、66ページからは「'72ミュンヘンオリンピックから」という記事が掲載されています。記事では、1000mタイムトライアル、パーシュート、そして日本からは長選手が参加したスプリント、各レースの様子を写真も交えてレポートしています。


「製品ニュース」

こちらは自転車部品や用品などを紹介するコーナーです。今回は、吉貝機械金属のグランコンペブレーキ、マテックスのマップスケールとセーフティランプ、アルプスの作業用前掛け等を取り上げています。


「コレクションメモ」

このコーナーでは、自転車に関する雑貨類を紹介しています。今回は、針金細工、時計、ハンカチ、ネクタイ、ジグソーパズル等を紹介しています。


1973年1月号の裏表紙広告は、ブリヂストン自転車「BS-27」でした。

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