ニューサイクリング 1986年12月号(No.269)
本日の1冊
今回は「ニューサイクリング 1986年12月号」を取り上げます。
ニューサイクリングの1986年12月号は、通巻269号です。
この号のカラー口絵は「私をとらえる 魔物について」です。
通巻269号の目次をページ順に追うと、
16 旅とエッセイ シリーズ オールドボーイサイクリング されど遊びの只中に! 年輩者用自転車について 編集長の場合
24 第2回 八ヶ岳サイクルマラソン
30 旅とエッセイ 天生峠
34 旅とエッセイ ああ、神坂峠
40 旅とエッセイ 夏の記録
46 メカニカル 私をとらえる魔物について
58 レース シュナのコリドーレ・ジャッポネーゼ (4)
68 旅とエッセイ ニューパスハンティング 箱根外輪山 矢倉沢峠から明神ヶ岳
78 杉野安の舌万歩計から(3)葛切り
82 メカニカル スポーク組み その後
84 レース 市川雅敏インタビュー
86 メカニカル 軽合金フレーム パナソニックPCAシリーズ
88 レース UCI自転車規約
90 レース トライアスロン世界選手権 良子 イン ハワイ
93 モノディスプレイ
102 NCサロン
108 気になる風景 無縁的なもの
114 '86年総目次
となっています。
主な記事の内容を以下にご紹介します。
※各ページの題名が目次と異なる場合は、本文の題名を表記しています。
「シリーズ オールドボーイサイクリング 年輩者用自転車について」
この記事は、高年齢層の自転車スポーツはどうあるべきか、という視点で企画された9月号から続く特集です。今回は今井彬彦編集長をモデルとして、年齢とともに変化してきた乗車ポジションとそれに伴って新たに作られた自転車を取り上げ、その特徴を編集部の今井千束氏が解説しています。そして記事の最後には「オールドボーイの自転車」と題して、今井彬彦編集長が「年をとって考え方が変わった」ことと、「老年サイクリング用のもう一つのあり方」について語っています。
「第2回 八ヶ岳サイクルマラソン」
この記事は、10月に八ヶ岳周辺で行われたイベントのレポートです。参加者300人を集めて行われたこのイベントは、タイム計測はするものの、レースではなく、自然の中を走り、各自の体力や健康を確認することを主目的としています。記事ではそのイベント中の様子を写真を中心に伝えるとともに、事後に行ったアンケートの内容とその結果を紹介しています。
「天生峠 九十九の果ての真世界」
この記事は、岐阜県の峠サイクリングを題材にエッセイ風に綴った、そして文中のイラストも筆者が描いた紀行文です。筆者は輪行で着いた北濃駅から走りはじめ峠を目指しますが、残雪の為に通行止め。ルートを越えて走り帰宅ルートを取りますが、心が決まらず走り続け、最後は帰り支度をしていた飛騨古川駅の向かいにあった旅館に投宿することにして終わります。
「ああ、神坂峠」
この記事は、岐阜・長野県境にある峠を行くサイクリング紀行です。筆者は当初1泊2日で走る予定にしていたが、台風接近の為にコースを短縮して日帰りとすることにします。輪行してきた瑞浪駅から深夜0時過ぎにスタート。途中の中津川駅で仮眠をとってからは、十曲峠、馬籠峠、木曽峠、清内路峠、横川峠、神坂峠と巡ってから中津川駅へ戻り、そこからは車中の人となりました。
「夏の記録 名立へ」
この記事は、新潟妙高の山越えサイクリング紀行です。筆者は信越線関山駅から走り始め、新井から名無しの峠を越えます。そして、名立に向けてもうひとつ尾根越えを目指すところで話を結んでいます。
「私をとらえる 魔物について」
この記事は、「愛好家にとって自転車は魔物のようなものだろう。」の一文で始まる企画で、オーナーにとって、そして読者にとっても魔物といえる自転車を紹介していく連載です。今回は記事の最初に「仮面をとって、シャンパーニュを」と題した取材者によるオーナーの人物評があります。次にオーナーが所有するメルシエのクルスルートを取り上げています。記事では小学生高学年から自転車に乗れるようになったこと、それ以降の自転車遍歴や自転車に対する好みなどを語っています。あわせて掲載されている、NC誌メカニカルアドバイザー新田眞志氏による解説は「60年代のフランス車に見られる自転車の装飾について」と題して、爛熟期のフランス自転車界における線引き塗装に焦点をあてて考えを述べています。
「シュナのコリドーレ・ジャッポネーゼ 」
この記事は、大学卒業後にイタリアへ渡り、アマチュアチームに籍を置いていた砂田弓弦氏による連載です。前年に帰国した筆者は、イタリア滞在中の記録を克明にノートへ残しており、その記録を元に筆者のイタリアでの体験を綴っています。今回は「(4)イタリアン・マシン」と題して、当時のイタリア国内の競技自転車事情を伝えています。パーツの使用率は、カンパ・スーパーレコードが圧倒的であること。そのようななか、筆者はサンツアーを使用、当時でもカンパに負けず劣らずの耐久性と性能だったと振り返っています。レース関係では、ジロ・デ・イタリアが始まったこと、自身の参加レースについてレポートしています。
「ニューパスハンティング (26)」
この記事は、林道や峠を主体に地図とともに写真を多数掲載して案内するコースガイド企画の連載です。今回は「展望バツグンの山道を走る」と題し、箱根外輪山、矢倉沢峠から明神ヶ岳を紹介しています。今回走っているルートは、バス輪行してきた「金時神社入口」のバス停からスタート、明神林道を走って八倉沢峠を越えてからさらに明神ヶ岳と明星ヶ岳のピークを越えて下ってから足柄幹線林道に出て小田原駅へ至る約27kmとなっています。
「杉野安の舌万歩計から (3) 葛切り」
この記事は杉野安氏による連載で、レース以外の物事にまつわることを話題にしています。今回の話題は葛切りで、パリに出店している虎屋、そこへ行って筆者がメニューも見ずに必ず注文する葛切りと日本茶について語っています。後半では自転車の話題に触れ、当時のフランス自転車事情、往年の220社を誇った完成車メーカーが10分の1にも満たなくなってしまったこと。そして、200余りあった手作りメーカーも思い出のものになってしまったことを嘆いています。
「スポークの組み方 その後」
この記事は技研の井上重則氏執筆による、氏が1984年8月号で提言した車輪組方法の違いによる寿命の違いについて、井上氏の2年におよぶ通勤による実走試験をまとめて報告したものです。テストはスポークの交差を内外反対に組んだ2種類で、各3セットを実走。結果は、各セットでスポーク折れが発生するまでの走行距離を記録し、有意な差が見られたと報告しています。
「市川雅敏インタビュー」
この記事は、スイスに渡ってマビックジターンチームのメンバーとして走ったのちに日本人としては初めてとなるプロ契約を「KAS-MAVIC」と交わした後に一時帰国した市川雅敏選手へのインタビューです。今回は「彼に続く者達へ(2)」と題し、ステージレースのペースとマイヨージョンを着た選手の動きとの関係について語っています。また、コンセントレーションと気持ちの切り替えについてとトレーニング方法のアドバイス、そして食べてはいけないものについても言及しています。
「軽合金フレーム パナソニックPCAシリーズ」
この記事は、スチールフレームと同径のパイプを使用したアルミフレームを採用した製品の紹介です。このフレームの製法は接合にエポキシ系接着剤とともに、各所にノックピンを打ち込んでいるということです。フレームは同サイズのスチールに比べて約1kg軽いとされています。
「最新 UCI自転車規約」
この記事は、当時、一部が改正されたUCIの自転車規約を最新の「ル・モンド・シクリスト」から改正部分の和訳を掲載しています。これらの改定はファニーバイクやディスクホイールの登場等新たな機材の登場に合わせたものとなっているようです。
「トライアスロン世界選手権 良子 イン ハワイ」
この記事は、NC誌10月号の「アイアンマン・ジャパン イン びわ湖」で紹介した選手による、ハワイで行われた世界選手権の参戦記です。3.9kmのスイム、180.2kmのバイク、そして最後のラン42.195kmを13時間余りの総合358位。日本人女性としては3位で完走した各パートをその時の心情とともに展開を報告しています。
「モノディスプレイ」
このコーナーでは、自転車部品や用品などを紹介しています。今月号は、シマノのSISになったデオーレXTと105シリーズの各パーツ、イシワタのクロモリパイプセット「018E」とメイン3本をカーボンパイプとした「CF016」、アリアケのソルボセインサドル、スペシャライズドにオーダーしたNCオリジナルボトル&ケージ、他を取り上げています。
「NCサロン」
このコーナーでは、自転車に関する各種の情報や読者投稿などを掲載しています。今回は、「INFORMATION」に「自転車デザイン大賞作品募集」の案内が掲載されています。他には「谷島啓之選手のアメリカ便り6」が掲載されており、今回は8月下旬から9月に出場した5レースの結果を報告しています。
「ツーリングレポート」では、ツーリングで大転倒して自転車で出かけられない読者からの「三国峠徒歩行」が届いています。
「気になる風景」
この記事は、サイクリングで訪れた場所の地名の由来や、その地域の風習などを綴る随想です。今回は「無縁的なもの」と題して、無縁所の寺について語っています。
「昭和61年総目次 Vol.24 NO.258~269」
このコーナーは、NC誌1986年1年間の掲載タイトルをジャンル別に分類し、一覧形式にまとめたものです。
1986年12月号の裏表紙広告は、ブリヂストンサイクル「レイダック」でした。


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