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大特集スーパーカー全百科

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 本日の1冊 今回は「大特集スーパーカー全百科」を取り上げます。 「大特集スーパーカー全百科」は、子供向け百科シリーズの一つで、1978年に発行されました。 同書はタイトルにある通り、当時スーパーカーといわれたクルマを掲載。それ以外にも「各国の名車」と題してヨーロッパ各国のメーカー車を取り上げています。掲載範囲は、ヨーロッパのメーカーに絞られていますので、日本やアメリカのクルマは取り上げられていません。 当時、スーパーカーといえば、フェラーリやランボルギーニ他、ヨーロッパの一部メーカーや車種が特にイメージされていました。子供向けとなれば、やはり一番印象の強いクルマが中心となるのは当然でしょう。子供向けとはいえ、その説明は大人が読んでもなるほどと思える内容もあります。 「大特集スーパーカー全百科」は、スーパーカー世代の親御さんが子供に昔懐かしの本として買うのもよし。また、自分用に買って、改めて読んでみるのもありだと思います。

自転車用語の基礎知識

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 本日の1冊 今回は「自転車用語の基礎知識」を取り上げます。 「自転車用語の基礎知識」は、2003年に発行されました。用語は幅広く網羅していますが、トラック競技や競輪、ツーリング車に関する用語はあまり扱われていないようです。自転車の車種やジャンルでいうと、ロードバイクとマウンテンバイクに関する用語に強い感じがします。 ロードバイクとマウンテンバイクに興味がある方や、両ジャンルの入門者で自転車用語がよくわからない。周りの人に聞けない、または聞ける人がいないといった方には役に立つ1冊になることでしょう。

要点早わかり 最新ロードバイクメンテナンス

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本日の1冊 今回は「要点早わかり 最新ロードバイクメンテナンス」を取り上げます。 「要点早わかり 最新ロードバイクメンテナンス」は、2006年に発行されました。少し前の本ですが、自転車整備は最新パーツの取り扱いを除けば、メンテナンスの基本は現在と変わっていないと思います。 同書では、乗車前のチェックや工具とその正しい使い方も説明しています。また、ロードに限らず全ての自転車に適用できる、自転車の洗車方法も紹介しています。 各パーツのメンテナンスでは、セッティングや調整方法までも含めて説明されています。また、必要に応じてメーカー別のメンテ方法も網羅しています。 「要点早わかり 最新ロードバイクメンテナンス」は文庫本サイズのコンパクトなものです。自転車を整備中に、メンテ方法を調べたくなった経験をお持ちの方。今まではネットで検索したりされていた方も多いと思います。しかし、これからは「要点早わかり 最新ロードバイクメンテナンス」をメンテナンス用の工具やケミカルと一緒にメンテ用品ボックスに放り込んでおけば、何かの時に即役立つ1冊となってくれることでしょう。

88ヶ国ふたり乗り自転車旅

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本日の1冊 今回は「88ヶ国ふたり乗り自転車旅 北米・オセアニア・南米・アフリカ・欧州編」を取り上げます。 「88ヶ国ふたり乗り自転車旅」は夫婦がタンデムという二人乗り自転車で世界を旅した旅行記です。同書は二分冊で発行されており、「北米・オセアニア・南米・アフリカ・欧州編」は前編といえる日本を出発してからの旅の様子書かれています。旅の様子は国ごとに章立てしてあります。総ページ数は400ページを超えているのですが、前半だけで50ヶ国近く回っていますから、各国の様子は数ページから多くても10ページ程度です。そのため、テンポが速く、次々と場面が切り替わっていくので、どんどんと読み進んでいけます。反面、一つの国の様子をじっくりと読み込んでよく知りたいと思われている方には、少し物足りないと感じるかもしれません。 世界旅行をしているサイクリストは、決して多くはありませんが、皆無に近いというわけでもありません。しかし、タンデムで、しかも夫婦で世界を巡った例は非常に稀なことでしょう。「88ヶ国ふたり乗り自転車旅 北米・オセアニア・南米・アフリカ・欧州編」はその稀な旅の様子を知ることができます。 現在、この旅で使用された自転車は2023年3月20日までの予定で大阪の堺市にあるシマノ自転車博物館で開催されている特別展「自転車の旅 様々なかたち」で展示されています。この展示を見た後で「88ヶ国ふたり乗り自転車旅 北米・オセアニア・南米・アフリカ・欧州編」を読めば、旅の様子がより実感できるのではないでしょうか。

カーグラフィック400号

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 本日の1冊 今回は「カーグラフィック400号」を取り上げます。 「カーグラフィック400号」は、1994年7月号として発行されました。この年の5月は、F1サンマリノGPで予選中にローランド・ラッツェンバーガー選手が。翌日の決勝では、アイルトン・セナ選手が死亡するという事故が起こっていました。CG誌400号記念号では、特集として二人の追悼特別企画の記事を掲載しています。 400号は記念増大号として、8枚の「特製綴じ込みポスター」。メーターを模した丸と、国籍マークを模した楕円の2種類の「記念ステッカー」。切り取って纏めるとポケット手帳サイズになる、24ページの「自動車便利帳」が付属しています。 その他にも400号にちなんだ記事が掲載されていますが、興味深いのはCG誌で過去に測定した1,446台の0-400mのタイムがランキング形式で掲載されているテストデータ一覧です。レーシングカーは除いた市販車のタイムがこれだけそろっているのは、資料としても貴重なものではないでしょうか。 「カーグラフィック400号」は、カーグラ・ファンとしては特別付録が付いた要保存号として、F1ファンには「最も悲しい日」とも形容されたイモラでの出来事の記録として残しておきたい1冊だと思います。

カーグラフィック314号

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 本日の1冊 今回は「カーグラフィック314号」を取り上げます。 「カーグラフィック314号」は、1987年5月号として発行された1冊です。この号自体は何かの区切りの号であったり特別な特集が組まれているわけでもありません。この号が特別なのは、別冊付録が付いている点です。 314号の特別付録「INDEX」はカーグラフィック誌の創刊号から309号までの記事を網羅した索引としてまとめたものです。索引とはいえ、その総ページ数は250ページを超えています。索引は主にメーカー名・モデル名索引が占めています。この索引では、あるモデルがCG誌の何年何月号の何ページに掲載されているか調べることができます。同様に、記事内容、モータースポーツの各索引も掲載されています。 「カーグラフィック314号」の別冊付録「INDEX」があれば、膨大なCG蔵書の中から再読したい記事を探し出す。もしくは、これから手に入れたいと思っているモデルの記事がどのCG誌に掲載されているかを探し出すことが容易になります。CG誌ファンで「INDEX」をお持ちでない方は入手をお勧めいたします。

カーグラフィック300号

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 本日の1冊 今回は「カーグラフィック300号」を取り上げます。 カーグラフィックは1962年に創刊された自動車雑誌で、300号は1986年3月号として発行されました。巻頭の「300号にあたって」では、紙面のフル・モデルチェンジ(写真・レイアウトの一新等)をうたっています。また、300号記念プロジェクトとして、データ・サービスやデザイン・コンペティションの計画が掲げられています。 紙面では、特集としてベントレーが取り上げられています。約40ページにわたり、豊富な図版とともに戦前・戦後のベントレー各モデルが紹介されています。ベントレーファンには、読み応えのある特集だと思います。 もうひとつの特集は「近未来のセダンを探る」と題して試乗を含めたコンセプトカーを対象とした記事が掲載されています。コンセプトモデルは外観のみの展示などもありますから、実走できるコンセプトカー、そしてその試乗記が読めるのは珍しいといえるでしょう。 「カーグラフィック300号」は紙面モデルチェンジの境ということもあるのでしょう、それ以前および以降の表紙とは全く違う独特の表紙デザインとなっています。記事は300号としての特別なものは無いようですが、この表紙は特別なものです。CG誌を創刊号から全て揃えるのはスペース的にもかなり難しいと思います。特にこれといった号を保存するのであれば、区切りの号でもある300号は候補に挙げるべき1冊だと思います。

gift with BIKE

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 本日の1冊 今回は「gift with BIKE 自転車が私にくれた贈り物」を取り上げます。 「gift with BIKE 自転車が私にくれた贈り物」は、著者である土屋朋子さんと自転車の関りについて綴ったもので、2012年に発行されました。 土屋朋子さんは、現在のようにツール・ド・フランスが日本で広く一般に知られる以前から追い続け、後には国内レースの立ち上げや田沢湖周辺でのサイクリングイベントの実施等、自転車に関する様々なイベントに携わってこられた方です。 その著者が東日本大震災をきっかけに、自身の自転車とのかかわりを振り返ってみた1冊といってよいでしょう。主催するサイクリングイベントは、スポーツサイクルを持たない超が付くほどの初心者でも参加できる女性向けイベントが特徴といえます。これを読めば、スポーツサイクルでのサイクリングをすることに躊躇している方も一歩踏み出せるようになるのではないかと思います。 レース関係では、著者がかかわったツール・ド・フランスや他の国際レースでの経験も綴られています。レース好きには、楽屋裏の話として楽しめるのではないでしょうか。 「gift with BIKE 自転車が私にくれた贈り物」は、自転車レースやツーリングの体験記とは一線を画す内容です。著者の自転車との関りについて、その心情を綴ったものといえばよいでしょうか。その視点は、著者ならではの、また女性目線での感じ方もあると思います。スポーツサイクルや本格的なサイクリングに興味はあるけれども今一歩を踏み出せないでいる方。特に女性の方に、一度読んでいただきたい1冊です。

ヒルクライマー

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 本日の1冊 今回は「ヒルクライマー」を取り上げます。 同書は2009年に発行された、自転車のヒルクライムを題材に書かれたフィクションです。 物語の中心人物二人は、自転車とは縁がなかったけれどもあることをきっかけにヒルクライムに目覚め、トップアマになっていきます。物語はフィクションですが、登場する練習コース等は東京・神奈川周辺にある実在の峠等が登場してきます。この地域をベースに走っているサイクリストであれば、読めばどのコースかが頭に浮かんでくるのではないでしょうか。 サイクリスト、特にローディにとっては誰でも経験があるヒルクライムだと思いますが、一般にはロードレースほどには認知されていないと思います。特に、なぜ上り坂だけを走るのかといったことはなかなか理解できないでしょう。 「ヒルクライマー」は、レジャーサイクリングを楽しまれている方、また上り坂を好まないサイクリストに方にとっては、坂バカといわれる人々の心情を理解する一助になる1冊ではないかと思います。

美しき自転車 魔物たち

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 本日の1冊 今回は「美しき自転車 魔物たち」を取り上げます。 「美しき自転車 魔物たち」は、アテネ書房から1994年に発行されました。元となったのは、月刊ニューサイクリングの「魔物について」という連載です。そこに掲載された100台以上の中から選りすぐりの32台を再編集したものが同書です。 内容は、取り上げた自転車それぞれの写真とその解説、全体の考察という構成になっています。掲載当時のニューサイクリング誌の記事と見比べてみると、写真の解説や全体の考察に関する文は変更や加筆が行われています。連載当初は人物紹介とインタビューがあったようですが、その部分は割愛されています。 連載中に変化していった部分は、同書出版に当たって統一的な内容となるように工夫されているようです。写真もモノクロではありますが、連載当時よりも大きくなっていますので、部分写真はより見やすくなっていることでしょう。 「美しき自転車 魔物たち」は、仕事そして趣味を通じて磨き続けられた、著者である新田眞志氏の自転車愛好家としての目で厳選された自転車たちが掲載されています。ネットで情報が多く得られるようになった現在でも、オーダーサイクルのバイブル的書籍として注目され続けている1冊といっても過言ではないでしょう。 「美しき自転車 魔物たち」を手に入れる。さらに1985年から8年間のニューサイクリング誌の連載「魔物たち」を手に入れて読みこなす。それが、魔物といわれるレベルのオーダーサイクルを作り上げる近道といえるのではないでしょうか。

トヨタDOHC全集

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 本日の1冊 今回は「月刊自家用車デラックスNo14」を取り上げます。 「月刊自家用車デラックスNo14」は「月刊自家用車デラックス」の1981年5月号として発行されました。同号の企画は「トヨタDOHC全集」です。トヨタのDOHCエンジン搭載モデルを網羅的にカラーで紹介するページ。当時の現行モデルでDOHCエンジン搭載車につけられていた「GT」グレード各車のインプレッション。2000GTをはじめとした過去のDOHCエンジン搭載車紹介。そして「トヨタ・ツインカム ヒストリー」と題した3M型から1981年時点での最新となる5M-GEU型まで、エンジンの紹介記事が掲載されています。 今では珍しくもなくなってしまったDOHCエンジン。しかし、かつてはスポーツカーなど限られたホットモデルのみに搭載されていたのがDOHCエンジンでした。 「月刊自家用車デラックスNo14」で取り上げられているのは、DOHCが特別であった時代のエンジンであり、その搭載モデルも特別なものでした。当時を知るスポーツカー愛好家、DOHCエンジンファンにとっては、懐かしく思えるページばかりの1冊だといえるでしょう。

店舗営業のお知らせ

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  この週末、土曜日曜の轍堂店舗は通常営業しております。 また、週明けの月曜日は祝日です。 轍堂は18日の月曜日、店舗営業をいたします。 営業時間は、通常通りの12時から17時までとなります。

チューン・ナップ・ガイド

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 本日の1冊 今回は「月刊自家用車デラックスNo20」を取り上げます。 「月刊自家用車デラックスNo20」は「月刊自家用車デラックス」の1981年11月号として発行されました。同号の企画は「チューン・ナップ・ガイド」です。 チューンナップはエンジンや足回りを中心に取り上げられています。現在ではエンジンのチューニングというと、定番としてはROMチューンといったコンピューターチューニングが多いと思います。80年代のエンジンチューンは、「ソレ・タコ・デュアル」といわれたキャブレターや排気系が定番チューンとしてありました。足回りは、電子制御の有無はあるものの、サスペンション強化といった基本的な点は時代が変わってもエンジン程の変化はないでしょう。 同書ではチューニング手法の他に、当時の各メーカーのモータースポーツコーナーやチューニングショップが紹介されています。この中には当時から、また名前は変わっているものの現在まで活動を続けているショップなどもあるようです。さらに、チューニングの行きつく先の一つとしてのレーシングカーを色々と取り上げられています。当時のF1からラリーまで、様々なレーシングカーが紹介されていますので、モータースポーツファンにも興味深い記事が多いと思います。 昔から活動を続けているショップなどは、チューニングのことはもちろんですが、古いクルマのノウハウももっているという点では、旧車のレストアショップとしても頼りになる存在かもしれません。旧車のオーナーさんや、ヒストリックカーレースに参加したいと考えておられる方にはショップ選びの参考になるかもしれません。

旅自転車とランドナーの本

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 本日の1冊 今回は「旅自転車とランドナーの本」を取り上げます。 「旅自転車とランドナーの本」は、サイクルツーリングを1冊にまとめたムック本として2014年に発行されました。 ツーリングを目的とした自転車は、車種的にはランドナー、日本ではランドナーといえばスチールフレーム。ということで、ハンドメイド工房やマスプロメーカーのスチールフレームランドナーが色々と取り上げられています。完成車以外にも、当時入手可能であったランドナーに似合う部品やツーリング向きの用品が多数紹介されています。 オールドパーツを使用した本格的なクラシックランドナーは敷居が高いと思っている。けれども、比較的最近登場してきているクラシックスタイルの現行パーツでランドナーを組んでみたい。またはクラシックスタイルのメーカーランドナーはどういったものがあるのか知りたいという方には、参考書としてふさわしい1冊ではないかと思います。

クロモリロードバイク

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 本日の1冊 今回は「クロモリロードバイク」を取り上げます。 「クロモリロードバイク」は、スチールフレームのロードバイクを丸ごと1冊特集したムック本で、2010年に発行されました。 巻頭は「クラシックロードレーサーコレクション」で、国内外のロードレーサーが6台取り上げられています。当時の現行モデルは、15台のロードバイクがインプレッションとともに紹介されています。 面白いところでは、フレーム製作の材料となるスチールパイプやラグ・エンド等の部材をカタログ的に数多く紹介している記事です。普段目にする機会が少ないものですから、フレーム製作に興味のある方には貴重な参考資料ともなるでしょう。 さらにフレーム製作やスチールの特性など、完成車ではなくスチールフレーム自体に焦点を当てた記事があるのも同書ならではのユニークな点だと思います。 「クロモリロードバイク」は、スチールフレームの自転車はもちろんのこと、スチールフレームの製作を自分で行ってみたいと思っている方にもいろいろと参考になる記事がある1冊だと思います。

月刊自家用車デラックス

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 本日の1冊 今回は「月刊自家用車デラックス」を取り上げます。 同書は、月刊自家用車デラックスの1990年2月号として発行されたものです。 この号の特集記事は「国産全車オールカラーアルバム」で、第1弾では1990年の国産乗用系のモデル91車種が紹介されています。各モデルは斜め前方から撮影した全体写真が1枚。一部モデルはそれに加えて運転席周りや室内の写真が掲載されています。写真は題名通りカラーですが、兄弟車・姉妹車は各モデルの写真が掲載されていない場合もあり、兄弟・姉妹間のデザインの違いを確認できないところはちょっと残念です。特集の第2弾では、ワンボックス、RV、オフローダーの各モデル約30台が紹介されています。 雑誌等で各メーカーの全モデルを紹介するというと、メジャーな車種はカラーで、それ以外はモノクロ写真で掲載という場合が多いかと思います。月刊自家用車1990年2月号の特集、「国産全車オールカラーアルバム」であれば、すべての車種をカラー写真で見ることができます。ボディカラーも含めた当時のモデルを見てみたいと思っている方には、楽しく読める1冊だと思います。

旅する自転車 ランドナーの本

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 本日の1冊 今回は「旅する自転車 ランドナーの本」を取り上げます。 同書は「旅する自転車」シリーズのムック本で、2017年に発行されたものです。ランドナーを主に扱っている同シリーズですが、この号はその中でも特に注目度の高いルネ・エルスが特集されています。記事では個人オーナーのエルスが6台。エルスのレストアが2台取り上げられています。レストアの1台は、「沼さんのエルス」で知られる沼勉氏によるオーダー車とのことで、沼氏により氏がオーダーした4台のエルスについても述べられています。 もう一つの特集は、こちらも自転車愛好家ならば知らない者はいないといってよい新田眞志氏が取り上げられています。現在でもその著書「美しき自転車 魔物たち」は愛好家のバイブルとして珍重されています。また、氏のプロデュースしたオーダー車や、氏の独自ブランド「トロンシェ」を所有されている方も少なくないことでしょう。 その他にも「みんなのスペシャルメイド」と称して多くのランドナーが紹介されています。「旅する自転車 ランドナーの本」は、ランドナーの愛好家やこれから自転車をオーダーしようとしている方には、掲載されている自転車は参考になる点もあると思います。特にフレンチスタイルを志向されている方は特集記事、特にエルスに関する記事は大いに参考になるのではないでしょうか。

旅する自転車の本

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 本日の1冊 今回は「旅する自転車の本」を取り上げます。  「旅する自転車の本」は、ランドナー関連、特にクロモリフレームのランドナーに力を入れて編集されているムック本です。 2009年9月発行の同書は、3つの特集が組まれています。第1特集は「元祖 旅する自転車「ランドナー」のすべて」と題して内外のオーダー車ブランドやランドナーを得意とするショップ紹介が掲載されいます。第2特集は「自転車ツーリング実践編」としてキャンプツーリングと輪行旅を取り上げています。第3は巻末特集として「自転車旅グッズカタログ」として各種用品類が紹介されています。 ランドナー関連の情報は、ロードやMTBの情報に比べるとまだまだ少ないと思います。特に1960年代から80年代のクロモリオーダーフレームのランドナー関連となるとネットでも断片的な情報しか得られないのが実情ではないかと思います。 「旅する自転車の本」は過去の名車や当時入手可能な現行パーツなど、ランドナーをキーワードに様々な情報が掲載されています。ランドナー愛好家にとって、「旅する自転車の本」はランドナーに関する情報源として有益な1冊だといえるでしょう。

ニューサイクリング '70年代読本

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 本日の1冊 今回は「ニューサイクリング '70年代読本」を取り上げます。 「ニューサイクリング '70年代読本」は、ニューサイクリング誌の2010年11月増刊号として発行されました。 同書はタイトルの通り、1970年代の月刊ニューサイクリングに掲載された記事から抜粋・再編集して1冊にまとめたものです。なぜ70年代かというと、編集部による巻頭の言を借りると「ロードやMTBのブーム以前のサイクリングブームは1970年代。その70年代は、自転車で遊ぶ精神性においては光り輝く時代であった。その時代を知らない21世紀の自転車乗りの皆さんに、日本のサイクリングの黄金期をご案内」することを目指しているとのことです。 記事は、「ツーリング編」3件、「メカニズム編」12件、「スポーツ編」4件、「基礎知識編」6件が掲載されています。また「懐かしの70年代広告」として、「メーカー編」「オーダー編」の計14件が紹介されています。他にも、この増刊号のみの書下ろしによる寄稿3件が掲載されています。 現代は大手の数メーカーによる寡占時代といってよいと思いますが、1970年代はサイクリングブームがあったり、コンポーネントパーツの黎明期という背景もあり、パーツメーカーひとつとっても百花繚乱の時代でした。またマスプロメーカーによるスポーツ車も廉価車から高級車まで多数あり、ユーザーにとっては選択肢、そして自分なりの創意工夫がいくらでもできる時代でした。 「ニューサイクリング '70年代読本」は、サイクリストや自転車愛好家にとっての「古き良き時代」の集大成。ベテランにはその懐かしい時代を思い出させてくれる。若い世代にとっては「古き良き時代」を知る手立てとして興味深く読むことができる1冊といえるのではないでしょうか。

トーエイ特集

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 本日の1冊 今回は「トーエイ特集」を取り上げます。 「トーエイ特集」は、ニューサイクリングの2005年9月増刊号、通巻500号として発行されました。同書では約100台のトーエイが取り上げられています。写真はモノクロですが、全体写真以外に工作やパーツ等各部のアップ写真が掲載されています。さらに、特にきれいな自転車31台は巻頭にカラー写真で紹介されています。 また、フレーム仕様やアセンブルパーツは30項目に細分化して紹介しています。トーエイでオーダーを考えている方は、気に入った1台がどのような部品で構成されているか、またオプション工作の実物写真が確認できるので、大いに参考になることでしょう。 掲載はフレームナンバー順になっています。トーエイのフレームナンバーは、クロモリの場合連番がふられていますので、番号が若いものほど製作年代が古いフレームだということになります。ハイテンフレームの場合は、クロモリと違うルールの番号が打たれていますので区別がつきやすくなっています。 巻末には、過去に東叡社が発行したカタログの縮刷版が掲載されています。他にも東叡社の歴史、顧客代表、オーナーズミーテイング主催者による寄稿も掲載されています。 ニューサイクリング500号「トーエイ特集」は、トーエイオーダーの参考書として、発行当時から現在に至るまで非常に人気のある1冊です。

個性時代の自転車アルバム

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 本日の1冊 今回は「個性時代の自転車アルバム」を取り上げます。 「個性時代の自転車アルバム」は、表紙に「SPECIAL MADE CYCLES REVIEW」とあるように、スペシャルメイドサイクルシリーズのパート3となるもので、ニューサイクリング1990年6月増刊号として発行されました。 同書は個人所有のランドナー等は掲載されていません。すべては、マスプロメーカー、ハンドメイドビルダー、ショップオリジナルにより制作されたモデルとなっています。 構成は大きく4つに分かれており、「話題を呼ぶ自転車」「オリジナルブランド・ハンドメイド」「海外ブランド」「オーダーシステム」となっています。 取り上げられている自転車は約140台で、各モデルは横1枚の写真と解説文で紹介されています。「オーダーシステム」で取り上げられているのは8ブランドです。こちらのコーナーはオーダーできるカラーの色見本や塗装パターンが多く掲載されています。 「個性時代の自転車アルバム」は、時代を反映してか、マウンテンバイク(MTB)が多く紹介されています。そして、写真は全てカラーです。メーカーオーダー車であったり、各ブランドのモデルをレストアしようと考えていらっしゃる方。最近は古いMTBのレストアがはやりつつあるようですので、当時のMTBを純正カラーでレストアしたい方にとっては良い資料になることでしょう。

スペシャルメイドサイクル パートV

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 本日の1冊 今回は「スペシャルメイドサイクル パートV」を取り上げます。 「スペシャルメイドサイクル パートV」は、ニューサイクリング誌の2002年7月増刊号として発行されました。 スペシャルメイドサイクルシリーズは、パート1となる総覧からこのパートVまで、全5冊発行されました。総覧では写真と解説が主でしたが、パートVではスペック関係の情報掲載に特に力を入れています。掲載されている約120台のほぼ全てでフレームサイズやその仕様、使用パーツを掲載。情報の多い自転車は部分写真も掲載されており、フレームの工作やパーツ、その組付け等を子細に確認することができます。 掲載車はサイクルショップとフレームビルダー、個人所有に分けられています。ショップ・ビルダーの自転車は複数台掲載されているところも多いので、気になるショップやビルダーの制作例を参考にしたい場合は見やすいでしょう。 ニューサイクリング増刊号の「スペシャルメイドサイクル」シリーズは、発行当時からこれから自転車を製作しようとされている方の参考書として重用されていました。クラシックスタイルのランドナーは、現在においても古いパーツを使用して作るなど当時から変わらない点が多くあります。 古いパーツの現物を見たり多くの情報を得たりすることは、ネットの発達した現在でも難しい点があると思います。そのような時、「スペシャルメイドサイクル パートV」のような本があれば、今まで知らなかったけれども、興味の惹かれるパーツで組まれた1台が見つかるかもしれません。