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自転車コースガイド 関西エリア

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 本日の1冊 今回は自転車のコースガイドです。「自転車コースガイド 関西エリア」は、1992年7月にアテネ書房から発行され、関西エリアのコースが58コース紹介されています。 コースは地域別に「北摂・丹波」「京都・北山・琵琶湖周辺」「奈良・大和高原・吉野山・大台ケ原」「和歌山・紀伊山地・高野山」「大阪・神戸・六甲・淡路島」と別れています。関西版は、コースのグレード別目次はありません。 同書では17人の執筆陣がコース紹介を担当しており、各コースは基本的に2ページないし3ページでコースガイドとコース図、写真がという構成になっています。関東版との違いは、3ページを使ってのコースでは1ページ分多く写真が掲載されている分、道中の風景をより知ることができる点です。 また、目次にグレード別の掲載はありませんが、各コースのページにはグレードが載っています。全58コースのうち、初級20、初・中級8、中級21コースとなっておりますので、同書はサイクリング初級から中級者向けのガイドといってよいと思います。 「自転車コースガイド」には、関東版、関西版ともに各コースのデータとして、コース距離、(標高)最高点、標高差が出ております。これらのデータは、サイクリングを計画するために大いに参考になるでしょう。

自転車コースガイド 関東エリア

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 本日の1冊 今回は自転車のコースガイドです。「自転車コースガイド 関東エリア」は、1991年3月にアテネ書房から発行され、関東エリアのコースが54コース紹介されています。 コースは地域別に「奥多摩、丹沢、奥武蔵、秩父」「富士山の見えるコース」「日光、北関東を走る」「関東平野を往く」「湘南・房総、海と山」「東京の街、横浜の街」と別れています。また、各コースはグレード別と称して「初級」「初級~中級」「中級」「中級の上」「上級」と区分けされています。 12人の執筆陣がコース紹介を担当しており、各コースは基本的に2ページにコースガイドとコース図、写真が1、2点掲載という構成になっています。 このガイドは、関東エリアということで、山道以外にも平坦基調のコースも多くあります。また、全54コースのうち半分の27コースが初級にグレード分けされていますので、サイクリング入門者にもとっつきやすい内容だと思います。

ハイスピードドライビング

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 本日の1冊 今回取り上げるのは、ポール・フレールの著書「ハイスピードドライビング」の日本語訳版です。取り上げた同書は8刷で1969年の発行になっていますが、初版は1966年に発行されています。また、同書には著者の序文がありますが、その年は1963年となっていますので、原著は1963年発行だと思います。 ポール・フレールといえば、日本でもモータージャーナリストとしてよく知られた存在ですが、レーサーとしても活躍していました。ジャーナリストに転身する前はルマン24時間やF1等にも出場しており、レーシングドライバーとしてもモータージャーナリストとしても1流の人物だったといえるでしょう。 そのような実績を持つポール・フレール氏が著した「ハイスピードドライビング」は、サーキット走行を前提としたスポーツドライビングの入門書といった位置付けとなっています。 発行は1960年代ですから、スポーツカーやレーシングカーでもクラッチペダルの無い2ペダルが主流となっている現在とは、テクニック面で変化している項目もあります。また、安全面では現在と考え方が違う点も見受けられます。 「ハイスピードドライビング」は書かれてから約60年経っていますので、現代では当てはまらないテクニックもあることでしょう。ですが、現在でもクルマが4つのタイヤを接地させて走っている以上、根本的なことは変わっていないと思います。また、ヒストリックカーをお持ちの方には、当時のクルマのスポーツドライビングテクニックの指南書として参考になる書籍ではないでしょうか。

走ル

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 本日の1冊 今回取り上げるのは自転車関連ですが、今までご紹介してきたほんとは違い、こちらは小説家羽田圭介氏の著書です。羽田氏は、2015年に芥川賞を受賞した作家で、「走ル」も2008年のの芥川賞候補に挙がっていたそうです。 物語は、主人公がふとしたきっかけで、ほったらかしにしていたロードレーサー、黒革のサドルが付いたビアンキを再生。そのビアンキで学校へ行こうとした主人公は、そのまま授業をさぼってひたすら北へ走り続け、青森まで5日間約1000キロを走破する。 自転車に関する書籍でガイドや旅行記は多くありますが、文学作品はまれだと思います。芥川賞候補に挙がった同書は、自転車愛好家としては読んでおきたい1冊ではないでしょうか。

今中大介のロードバイクバイブル

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 本日の1冊 今回取り上げるのは、自転車のプロロード選手として活躍した今中大介さんの著書です。 内容は、大きく4つのパートに分かれています。パート1では、子供の頃の自転車との出会いから、ヨーロッパでプロ選手として活動するまでが描かれています。ヨーロッパの活動のあたりは、プロチームに在籍した選手でなければわからない話が多く、ロードレース好きには大変興味深い内容です。 パート2以降は、プロ選手の視点で見たレース・トレーニング・パーツ選択などについて描かれています。ここに描かれている内容は、プロといわずホビーレーサーでも大いに参考になるものだと思います。 自転車愛好家、特にロード系を楽しまれている方々はヨーロッパで活動していたプロロード選手の生活や考え方などを知るために適した1冊だと思います。

ただマイヨ・ジョーヌのためでなく

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 本日の1冊 今回取り上げるのは、ランス・アームストロングに関する1冊です。題名は「ただマイヨ・ジョーヌのためでなく」となっておりますが、内容は自転車レースのことというよりも闘病記といったほうがふさわしいと思います。 全体は10章で構成されています。 第1章 二人の僕 第2章 スタートライン 第3章 一人では勝てない 第4章 悪い知らせ 第5章 癌との対話 第6章 化学療法との闘い 第7章 キーク 第8章 真の復活 第9章 ツール・ド・フランス 第10章 シリアル・ボックス 各章の題名を見ても、自転車を想起させるのは第9章くらいです。このことからも、同書が自転車で成功したことよりも、癌からの生還に焦点が当てられていることがうかがえます。 ランス・アームストロングは自転車レースで輝かしい戦績を残したものの、薬物使用によりそのタイトルははく奪されました。スポーツ選手としては、決して許されるべきものではありません。一方で癌と闘い、生還したという事実は間違いないことだと思います。 ランス・アームストロングという人物に興味がある方は、お読みになってもよいのではないかと思います。

ゼロハンからはじめよう

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 本日の1冊 今回取り上げるのは、堀ひろ子さんの著書「ゼロハンからはじめよう」です。ゼロハンとは50ccのオートバイのことで、原付(原動機付自転車)といわれているものです。 著者の堀ひろ子さんは、当時女性ライダーの第一人者として、レースへの参加、ショップの経営など多方面で活躍されていた方だと記憶しております。 章立ては、 1 バイク・ワールドの基礎知識 2 はじめてのゼロハンを買うために 3 免許とライディングの腕の磨き方 4 街中走行のテクニック 5 ゼロハン・ファッション専科 6 自分でできるマシン・メンテナンス 7 ツーリングとモータースポーツに挑戦 となっています。図版は少なめになっていますが、写真の一部にはご本人が登場していますので、堀ひろ子ファンにとっては注目すべき点かもしれませんね。 題名からもうかがえるように、内容はオートバイ入門者向けといってよいでしょう。対象のオートバイはゼロハンとしておりますが、排気量にかかわらず、オートバイ入門者にとってはバイク趣味の入り口で読む本としても適したものだと思います。

図解オートバイ百科

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 本日の1冊 今回は、オートバイ関係の書籍を取り上げます。「図解オートバイ百科」は、1972年に学研が発行したもので、ホンダ安全運転普及本部の指導となっています。 同書の内容は 第1章 オートバイを選ぶチェック・ポイント 第2章 ツーリング・テクニック 第3章 運転生理学 第4章 スポーツ・テクニック 第5章 オートバイのメカニズム 第6章 オートバイの点検・調整のコツ 第7章 ライダー装具の選び方 と、百科を謳うだけあって関連の記述は広範囲にわたっています。 本文は文字による情報だけではなく、図版も多くなっております。ライディングフォームの写真やメカニズムに関するイラストや透視図を用いた解説はオートバイの入門者でも理解しやすいと思います。 登場するオートバイは、当然ですが当時のオートバイですから、今見てみると懐かしいとも感じるでしょう。また、オートバイの進化によって当時と現在とライディングテクニックにも変化があると思いますので、現代との比較の為に同書を読んでみるのも面白いのではないでしょうか。

別冊CAR and DRIVER

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 本日の1冊 今回取り上げるのは、カーアンドドライバー誌初となる、1999年12月に発行されたイヤーブックです。 巻頭は岡崎宏司氏によるエッセイ「明日のクルマはどうなるか?」、続いて同氏による1999年を飾った19モデルが取り上げられています。 登場するクルマはこれだけではなく、1998年12月から1999年11月までに新登場した41車種がバイヤーズガイドと題して紹介されています。 さらに、1999年の東京モーターショーに展示されたショーモデルや間もなく発売される新型車の情報等も掲載されています。 当時は新型車やモデルチェンジ、特別仕様車まで含めると毎日のように各メーカーからのリリースがあったように思います。 当時を振り返ってみるには、同書のようなイヤーブックがあると大変重宝すると思います。

カーアンドドライバー緊急別冊

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本日の1冊 今回取り上げるのは、クルマ雑誌のカーアンドドライバーが1982年7月に緊急別冊として発行した、スタリオン・ターボ特集号です。 1980年頃はスペシャリティカーといわれる、2ドアや3ドアのスポーツタイプ車の人気が高い時代でした。排ガス規制の対策も各社進んできており、エンジンのパワーアップに取り組めるようになった時期でもありました。 そのようなときにミツビシから登場したのがスタリオンです。同書は、スタリオンを重点的に取り上げた特集号です。70ページ程の雑誌ですが、50ページ余りをスタリオンの記事が占めております。試乗記やメカニズム開設、さらに開発者インタビューが掲載されおります。また、写真も大きくスタリオンファンには読み応えのある1冊だと思います。 加えて、スタリオンのライバルとして日産・フェアレディZ、トヨタ・セリカXX、マツダ・サバンナRX-7の主要諸元・装備やインプレッションが掲載されています。 副題には、「日本のスポーツ・スペシャリティCAR特集」とあるように、当時のスペシャリティカー達、特にスタリオンを知りたい方にはお勧めの1冊です。

ディレイラーコレクション'81復刻改訂版

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本日の1冊 今回ご紹介するのは、ニューサイクリング誌の増刊号です。もともと「ディレイラーコレクション'81」は、創刊200号記念として発行された1981年5月臨時増刊です。今回の商品「ディレイラーコレクション'81復刻改訂版」は、200号を復刻のうえ記事を追加して、2006年8月号増刊の通巻512号として発行されたものです。 復刻改訂版としての目次は無く、当時のオリジナルの目次がそのまま掲載されています。 ディレイラーは3パートに分けて紹介されています。各パートは変速3点の区切りではなく、前後変速機・変速レバーがメーカー毎の括りで掲載されています。 そして変速機以外に興味を惹かれるのは、巻頭および巻末に掲載されているエッセイです。目次のエッセイには、自転車趣味の世界では知られた名前が連なっています。 復刻改訂版では当時を復刻表紙・裏表紙に加えて改訂版の表紙・裏表紙で装丁されています。加えて4件の記事が追加掲載されています。 現在は「ディレイラーコレクション'81」からさらに細分化され、詳細に個体の説明がされているディレイラー本が登場しています。カンパ他、既刊本についてはそちらに譲るとして、こちらにはまだ発行されていないメーカーのディレイラーも掲載されています。そして、なんといってもエッセイは貴重なものだと思います。 変速機関連に特に興味を抱かれている自転車愛好家の方には、変速機関連のエッセイ集としてみても持っていたい1冊になるのではないでしょうか。

スポーツカー総合百科

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本日の1冊 今回紹介するのは「スポーツカー総合百科」です。前回紹介した1970年版の翌年、1971年1月に発行されておりますのでこちらは1971年版ということになります。 掲載車種は、ニッサン・フェアレディZ、いすゞ・117クーペ、マツダ・コスモスポーツ、ニッサン・スカイライン2000GT、いすゞ・ベレット1600GT、トヨペット・コロナマークIIGSS、トヨタ・セリカ1600GT、トヨタ・スポーツ800です。 1970年版と比べると、掲載車種がトヨタ2000GTからセリカに代わった点です。また、口絵の写真も巻頭にまとめての掲載となっています。 1971年版は1970年版とほぼ同内容となっております。車種的には、セリカが掲載されているのがこちらの1971年版のみとなりますので、セリカの情報を欲している方はこちらもがお勧めです。ただし、1970年版には71年版に無いトヨタ2000GTが収録されておりますので、どちら1冊選ぶということになると悩ましい限りですね。

ロイヤルコペンハーゲン・ジュリウス

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 昨日に続き、雑貨入荷のご案内。 ロイヤルコペンハーゲンのジュリアスというセットです。子供向けギフトのようで、お皿、ボウル、カップの3点セットで、写真のようなケースに入っています。 絵柄は熊が主ですが、自転車も登場しています。自転車関連グッズのコレクターアイテムとして当時、少し話題になったような記憶があります。 轍堂には青と赤の2セットございます。絵柄はどちらも同じですが、食器の縁に描いてある線が青か赤か。また。ケースの取っ手等が色違いとなっているところが両者の相違点です。 自転車愛好家に方には、お子さんやお孫さんへのプレゼントに最適ではないでしょうか。

雑貨が入荷しました

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 雑貨が少し入りました。 先ずは、クルマ関連が2点。筑波サーキットのマグカップと、カウンタックのイラストが描かれているカップです。カウンタックのイラストはちょっと下手な感じです(笑) 次は、自転車関連はクアッドサイクルのイラストが描かれているマグカップです。以前ご紹介したビアマグもそうですが、タンデムよりも多人数乗りの自転車のほうが絵柄が横長になるので、マグの絵柄には好まれるのでしょうかね。 最後は自転車関連ともクルマ関連とも言える、ミシュランのビバンダムコレクションです。箱付きのマグカップで、箱には©️2002と入っています。このマグは、2002年のモデルということでしょうか。

1970年版スポーツカー総合百科

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本日の1冊 今回も学研の自動車百科シリーズです。「1970年版スポーツカー総合百科」は1970年2月発行です。 掲載車種は、ニッサン・フェアレディZ、トヨタ2000GT、いすゞ・117クーペ、マツダ・コスモスポーツ、ニッサン・スカイライン2000GT/GTR、いすゞ・ベレット1600GT/GTR、トヨペット・コロナマークII1900ハードトップGSS、トヨタ・スポーツ800です。 同書の執筆陣に桜井真一郎氏が名を連ねているのは注目です。また、他のシリーズ本と違うのはモータースポーツ事典が掲載されている点です。約430ページのうち150ページ程を割いています。単なるおまけのコーナーではなく、相当に力を入れて作成していることがうかがえます。 各車種の紹介ページは、冒頭にカラー写真が数点掲載され、次に主要諸元や各性能評価が図版入りで紹介されています。 図版には透視図も多用されており、写真だけでは見ることのできない内部構造までもよく知ることができるのは、同書の特徴だと思います。 今では、早々お目にかかれる機会が無くなってしまった名車達。見ることができても旧車雑誌等で現在の姿を見られる程度、それもレストアなどが施された個体が多いかと思われます。 同書であれば、メーカーから当時発売されていた新車を借り出していることでしょうから、当時そのままの姿を見ることができます。試乗インプレッションも新車に乗った時のフィーリング等を伝える記事を読むことができます。 愛好家の方であれば、新車時のフィーリングと完璧に仕上げていてもレストア車のフィーリングが違うことはお分かりかと思います。 これらスポーツカーの当時の新車評論記事がまとめて読める「スポーツカー総合百科」は、是非とも読んでみたい1冊ではないでしょうか。

ミニカー総合百科

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 本日の商品紹介 今回ご紹介するのは、学研自動車百科「ミニカー総合百科」です。 前回ご紹介したミニカー総合百科は1970年版ですが、こちらは1971年1月発行ですから、1971年版ということになります。 同書で取り上げられている車種は、ホンダNIII360、ホンダZ、スズキ・フロンテ71、ダイハツ・フェローMAX、三菱ミニカ'70、スバルR-2、マツダ・キャロル360の7車種となっております。1970年版と比べると、モデルチェンジがあったのでしょうか、車種構成が少し変わっています。 体裁も少し変更があって、各車種のカラー口絵は、各車種の冒頭から巻頭にまとめて掲載されています。また、1971年版ではオプションパーツとその価格表に加えてグレード毎の価格表が掲載されるようになりました。 記事内容については、主要諸元等やこれに関する記述は前年から変更がない部分については同じ内容となっています。ただし、試乗記については前年からの変更の有無にかかわらず、新たな内容となっています。 「ミニカー総合百科」は、1970年版と1971年版ではほぼ同じ内容でありながら違う部分もそれなりにあります。旧車ファンとしては、お目当てのクルマが掲載されているほうを手に入れるのも良し。資料のコンプリートを目指して両方入手するのもまた良しだと思います。

1970年版ミニカー総合百科

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本日の1冊 今回ご紹介するのは、学研のカンガルーブックス「1970年版ミニカー総合百科」です。 ミニカーといっても、スケールモデルのことではなく軽自動車のことです。初版発行は1969年11月ですから、軽の排気量が3600ccの時代ですね。 同書で取り上げられている車種は、ホンダN360から三菱ミニカ'70までの7車種となっております。画像にはありませんが、執筆陣を見ると以前ご紹介した名前以外に新たな名を見ることができます。ひとつはテストグループに名を連ねる式場壮吉氏。日本のレース黎明期に活躍されたレーシングドライバーですね。そして、執筆陣に名があるのは吉村秀雄氏。1960年代は四輪のチューニングも手掛けていましたので、この方はあの「ポップ」でしょう。 同書の記事は記名ではありませんが、各車に「スポーティ・チューニング」という項目があります。この項目の記事辺りにポップ吉村がかかわっていたのでしょうか。 また、各車種ともにメーカーからの「基本的なねらい」が掲載されています。社外からの評論とともに社内からの開発意図が読めるのはよいですね。 「1970年版ミニカー総合百科」は、当時の新車情報とともにチューニングの情報やオプションパーツも紹介されています。旧車ファンにとっては、レストアする際の資料としても有用な情報が掲載されているのではないかと思います。

ファミリーカーII総合百科

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本日の1冊 今回は前回の「ファミリーカーI総合百科」と同時に発行された「1970年版ファミリーカーII総合百科」です。「I」が800CCから1200CCまでを取り上げているのに対し、「II」では1300CCから1900CCまでが取り上げられています。 同書で取り上げられている車種は、トヨペット・コロナマークII1600、ダットサン・ブルーバード1600、ニッサン・スカイライン1500/1800、ニッサン・ローレル、三菱コルト1500、マツダ・ルーチェ1500/1800、マツダ・ファミリアロータリークーペ、いすゞ・ベレット1600、いすゞ・フローリアン1600、HONDA1300となっております。 各車種ともに、冒頭数ページにカラー写真、次に主要諸元等が図版入りで紹介されております。最後は試乗記があります。雑誌では、代表的なグレード特にトップグレードやスポーティグレードのみが紹介されている場合が多いのですが、同書ではバリエーション展開されている車種は複数のグレードの記事が載っております。 カンガルーブックスの「総合百科」は各車種とも数10ページにわたって一つの車種を取り上げています。現代であれば、ムック本でひとつの車種を取り上げる程度の分量をいくつもまとめて1冊の本としてまとめている感じかと思います。 同じ時代に販売されていた各メーカーのライバル車が1冊で比較できる同書は、旧車ファンにとっては読みごたえのある1冊だと思います。

ファミリーカーI総合百科

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本日の1冊 今回は学習研究社から発行された自動車書籍です。「1970年版ファミリーカーI総合百科」は、1969年11月初版発行となっております。題名に「I」となっているのは、同書が800CCから1200CCまでを取り上げている為です。次回ご紹介しますが、「II」では1300CCから1900CCまでが取り上げられています。 同書で取り上げられている車種は、トヨタ・パブリカ1000、トヨタ・カローラ1200、ダットサン・サニー1000、三菱コルト11F/1200、マツダ・ファミリア1000/1200、スバルFF1、ダイハツ・コンソルテ/コンパーノとなっております。 各車種ともに、カラー写真、主要諸元等が図版入りで紹介されております。執筆陣は多彩で、自動車関係のメーカーや評論家の他、大学教授の小口泰平氏や当時新聞記者であった生内玲子氏も名を連ねております。また、テストグループというものが別に組織されており、そちらは自動車愛好家であればよく知っている名前が並んでおります。 何人か上げますと、テレビ新車情報でおなじみの三本和彦氏、モーターファンやオートスポーツにいらした星島浩氏、現在もカーアンドドライバー等でご活躍の岡崎宏司氏、そして杉江博愛氏。杉江氏は、後に徳大寺有恒のペンネームで有名になられた方です。 同書は50年ほど前の発行ですから、今から見れば懐かしいクルマ達が登場していますが、本文から目を転じて、広告を見てもなつかしさ満載の内容です。現代のようにデジタルオーディオプレーヤーの世代からすると「8トラックって何?」いや既に「カセットプレーヤーって 何?」という感じでしょうか。 学研の総合百科シリーズは、当時としてはどの程度の地位や知名度の方々だったのかは店主にはうかがい知れませんが、執筆陣、特にテストチームは後にビッグネームとなられる方々が今から50年ほど前に気鋭のレポーターとして活躍されていた時期に編成されたチームかと思います。 記事の内容は、濃いものになっていると思います。一つでも気になる車種が紹介されているのであれば、是非読んでいただきたいシリーズ本だと思います。

レーシングテクニック

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本日の1冊 今回ご紹介するのは、1971年に発行された、日産レーシング・スクールの校長を務めた辻本征一郎氏による著書「レーシングテクニック」です。こちらは副題に「連続写真にみるドライビング・ミスの実態」とあります。 撮影の舞台は富士スピードウェイ。第1章では、過去のレース中に実際に起こったアクシデント39種類を撮影したものです。 連続写真を基にドライビングミス等の原因を著者が解説していく内容になっております。それぞれのパターンについて、表題的に注意すべきポイントが書かれております。 第2章では、モデル・ドライビングとして「安全に速く」走ることを探求しています。こちらの章も連続写真を使用した解説となっています。 第3章は、安全対策についてマン・マシンの装備面、そしてドライバーの精神面から触れられています。 同書が発行された1970年代と比べるとクルマの安全性能は飛躍的に向上していると思います。しかし、基本的なクルマの走らせ方や安全な走行の為の特に精神面での考え方は現在にも通じるものがあると思います。 題名はレーシングテクニックと謳っておりますが、サーキットでのスポーツ走行を楽しまれている方でも参考になる書ではないかと思います。

自転車競技に勝つ

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本日の1冊 今回も高橋長敏氏の著書「自転車競技に勝つ ーロード、ピストの新戦術-」です。 同書は昭和56年(1981)年に初版が発行されています。 目次のタイトルは前回の「ロードレースの走法」とほぼ同じものですが、内容は新しいものとなっています。 特に、「競技」の章は全体の2/3程の紙面を割いて、トラックおよびロードの各種目について種目の概要と戦法戦術について述べています。その他にもコーチの話や海外遠征につて、国内外のレースに関して書かれております。 そして、「マシン」の章ではより具体的に製品名や寸法などが記述されるようにっています。自転車パーツにより興味をお持ちの愛好家の方には、「ロードレースの走法」よりもこちらの「自転車競技に勝つ」のほうがより興味深い内容かもしれません。

改訂ロードレースの走法

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本日の1冊 今回ご紹介するのは「ロードレースの走法-自転車競技入門」です。同書は昭和49(1974)年に初版が発行されました。ご紹介の本は、昭和57(1982)年に第4刷として発行された改訂版です。著者は山王スポーツで代表をされていた高橋長敏氏です。氏のプロフィールは記載されておりませんが、「はじめに」の冒頭から引用すると「自転車道路競技入門者のためのこの教本は過去二十数年に亘る私の自転車競走に関する経験とヨーロッパ各国の競技者からの知識及び現役或いはOBからの体験に基づいて記述したものである。」とあります。 同書は第1章の題名にもある通り、対象はアマチュア競技者、特に入門者に対して書かれたものです。目次の題名は大きなくくりですが、なかは細かく分かれております。例えば、トレーニングの章では初歩のトレーニングや季節毎のトレーニング、ウェイトトレーニングまで言及されています。その内容も具体的で、時間や回数などが明記されています。 マシンの章でも具体的記述は同様で、例を挙げるとブレーキでは「島野のジュラエース」「吉貝のグランコンペ」「マファックコンペティション」などと出てきます。 そして、第6章の最後にはメカニシャンとして参加したシマノの中村博司氏による「ツール・ド・フランス報告」が掲載されています。 同書は当時のロードレース競技者にとってバイブル的な存在であったようです。今見返してみると、ロードレース入門書としてとともに、自転車愛好家にとっても当時のロードレーサーがどのような部品を使用していたのかを知る手立てとしても興味をそそる1冊ではないかと思います。